再現性

【再現性の重要性】成果を出し続ける「世界の超一流選手」の『再現性』

こんにちは。サムライコーチの古田です。
このブログでは、営業が「苦手で嫌い」だった私が成果を上げてきた実践的な営業ノウハウを紹介します。

こちらもご覧ください なぜ営業サポートを行うのか

今回のテーマ ~再現性〜

営業において最も意識すべきことは『再現性』です。

再現性とは
1.科学実験などにおいて、所定の条件や手順の下で、同じ事象が繰り返し起こったり、観察されたりすること。

2.写真や印刷物、ディスプレーなどの画像出力装置における画質。とくに色や質感の正確さ、または意図したとおりの表現が実現していることを指す。「色の—がよい」
weblio辞書より引用→ さいげん‐せい【再現性】

カンや偶然ではなく、「根拠を持って成果を出せる」、「狙って成果を出せる」それが『再現性』だと私は解釈してます。

一言でまとめると『コツ』とも言えると思います。

この再現性の確率が高いほど継続して成果を残すことできるようになれます。


『再現性』の重要性

営業だけでなく、あらゆる分野において『再現性』は重要です。

ビジネス、スポーツ、芸術、音楽など、あらゆる分野で成果を残し長く活躍している人は高い『再現性』を持っています。

プロの中でも飛び抜けた成果を出せる人は『再現性』が高いレベルで安定しています。

瞬間的に高い成果を出すのではなく、アベレージが高く安定していて、意図してそれを続けられる。

彼らに共通している点、それが高い『再現性』だと思います。

ここでは私の趣味である、野球、ボクシング、ビリヤードのトッププロを例に『再現性』についてお伝えしたいと思います(好きな選手なので『再現性』以外も諸々書いてしまいました^^)。


イチロー

「ルーティン」という言葉を聞いたことがあると思います。

2015年ラグビーワールドカップで五郎丸の独特のルーティンが流行りましたが、それよりもっと前にルーティンを広めたのがイチロー氏です。
こちらもご覧ください→ 五郎丸選手のルーティーンの秘密

イチローがバッターボックスに入る前から独特の構えに至るまでの一連の流れが毎回同じであることが注目され、「ルーティン」という言葉が流行りました。


「イチローは、翌日のゲームの開始時間から逆算して、寝る時間、起きる時間、食事の時間など、全てのスケジュールを決めています。年間の予定は決まっているので、シーズン開幕から、彼の動きは全て自動的に決まってくるのです」(メジャー担当記者) 文春オンライン

試合前には必ずカレー(実際はカレー以外も食べる)を食べることがやたらと注目されましたが、それは目的の中のごく一部の切り取りです。

イチローがルーティンを継続する目的は、「ストレスを極力減らし野球に集中する」ことにあります。


「彼のルーティンというのは基本的に、いかにして“ノーストレスな状態”を作り出すかということのために行なわれています。強いストレスがかかる野球に集中するため、それ以外の生活ではストレスをなくしたいという考え方ですね」 文春オンライン

おそらく、イチロー自身は自分の弱い部分、強い部分をよく理解しているのだと思います(深い自己理解)。

自分の性格を理解し、「これをやるとリラックスできる」、「これがないとストレス」などをわかっているのだと思います。

試行錯誤しながら『再現性』を高められるもの(=ルーティン)を作り上げ、成果を残し続けたのだと思います。

もちろん、そのための努力があってのものですが、やみくもに努力するのではなく、「自分に合ったやり方と考え方」を意識しながら作っていったのだと思います。こちらもご参考ください→ 『個性』を最大限に発揮する


大谷 翔平

「投打の二刀流」、「規格外」、「ユニコーン」、「世界一の野球選手」など、日本だけでなく世界のスーパーヒーロー大谷翔平選手。その人気と知名度は今の日本でNO1だと思います。

彼の野球の実力だけでなく、野球への向き合い方、練習への取り組み、体づくり、立ち振る舞い、人柄などが大好きで、入団当初から注目している選手です。

飛び抜けた身体能力、恵まれた体など天賦の才は大いにありますが、野球に対する努力が凄まじい。

ただ恐らくですが、本人は努力を努力と思ってないと思います。

「好きな野球を上手くなるためにやるべきことをやっている」そんな感覚だと思います。

ゴールを逆算していくと、無駄な時間はなかなかないですし、自分が達成したいところに向かって、なるべく多くの時間を費やせられたら行くスピードも速くなりますし高さももちろん出ます」引用元→ こちら

彼は常に「逆算の思考」を持っています。

自分が求める成果と現状のギャップを明確にして、そこから逆算して計画的に進めています。

オフの時期に何度も体を大きくして周囲を驚かせていますが、彼は入団当初から20代後半に野球選手としてのピークを持っていくためにトレーニングを行っています。

彼は自分で決めた10年計画を実行しているだけですが、そのストイックさと体の変化に周囲はいつも驚かされます。


ドライブライン・ベースボール

2012年に創設された、アメリカ・ワシントン州シアトル郊外にある、「科学的根拠」を基にした他に類を見ないトレーニング施設です。

メジャーの選手はもちろん、日本のプロ野球選手もここを訪れたりキャンプに呼んでおり、ここ数年認知度が増してきています。

2023年のWBCで一躍脚光を浴びたラーズ・ヌートバー選手。彼もここを訪れてから飛躍した一人です。

そんなドライブラインに大谷選手が訪れたのは2020年のこと。当時ケガの影響で十分なパフォーマンスを発揮できておらず、解決のヒントを求めて訪れたようです。

その後の大谷選手の活躍はご存知の通りです。

試合前に外野の壁にカラーボール(プライオボール)を投げるルーチンはここでのトレーニングを取り入れており、腕に巻いているバンドは肘への負荷を計測するためのもので、これもドライブラインのものだそうです。

私が思うこの施設の特徴は、

✅体の動きをデータ解析し見える化する(現状分析)
✅現状と目標のギャップを数値で知る(ギャップの把握)
✅個々に最適なトレーニングメニューを組む(計画)
✅トレーニングメニューの実行と見直し(実行と修正)

だと思います。

近年の野球はあらゆる面で数値化されています。

打球速度と確度、スイングスピード、回転数、変化量などはもちろん、打率、ホームラン、打点、勝利数、勝率、防御率、三振数という表面的な数値だけでなく、あらゆる角度から数値化することで選手を客観的に評価することを可能にしています(これを大幅に壊しているのが大谷です)。

数値化することで「勘」と「経験」ではない、「根拠」を持ったトレーニングや体調管理が可能になり、『再現性』を高めることができます。

もちろん「勘」と「経験」も大切です。そこに科学的な根拠が加わることで上達が速くなりケガを防ぐこともできます。


数値を基にした『再現性』

また大谷選手は血液検査を受けて自分に「合う食材」、「合わない食材」を選別しているようです。

これらのことから、大谷選手は「根拠(特に数値)」を持って「自分に合ったトレーニング」を行っていることがわかります。

数値化できることは数字で確認することによって『再現性』を高めやすくブレにくくなります。

数値化できない「感覚的なもの」は反復練習で身に付けていく必要がありますが、それも「チェックポイント」、「ルーティン」を築くことで『再現性』を高めることに繋がります。

大谷選手はこれを地道に徹底して行っているのだと思います。

小さいことを積み重ねる事が、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています

これは、2004年にイチローがメジャーリーグの年間安打記録を破ったときの記者会見で話された言葉です。

恐らく大谷選手もイチローと同じ考えだと思います。当たり前のことを当たり前に地道に継続する大谷選手の進化と活躍はまだまだ続くと思います。


井上 尚弥

「モンスター」、「日本ボクシング史上最高傑作」など、軽量級でありながらその実力は世界でも認められているプロボクサー、井上尚弥選手(大谷選手の1歳上)。

私が最も好きなプロボクサーで、好きな理由は「圧倒的に強く真摯で紳士」だからです。

世界チャンピオンでさえ弱く見えるほどの圧倒的な強さで相手をKOしていく姿は観ていて本当に爽快です。

本人も「魅せる」ことを常に意識していて試合で体現し続けていて、ボクシングを知らない人にとっても「強い!」、「面白い!」と思われる試合だと思います。

ちなみに、あまりの強さにこんなエピソードがあります。

試合直後のリング上ではナルバエス陣営がグローブに鉛を仕込んでいるのではないか?とクレームをつけた。大橋秀行会長が井上尚弥のグローブをその場で外して相手に確認させるとナルバエスのトレーナーは、苦笑いを浮かべて「グレートなニューチャンプだ!」

ちなみにナルバエスは、

✅オリンピック出場経験あり
✅プロ・アマ通じて20年以上のキャリアで一度もダウン経験なし
✅約12年間世界王座に君臨


という名王者でした。

そのため戦前はデビュー8戦目の井上の挑戦に対して、「時期尚早」、「無謀」と言われていました。しかし結果は4回のダウンを奪い2ラウンドでの圧倒的KO勝利!

そのあまりのパンチの強さに相手陣営から上記のクレームが来た訳です。井上の異次元の強さを示すエピソードです。


基礎と再現性

生きていく中で「これだけは譲れない」というものは、そんなにないですね。プライベートではこだわりが少ないほうですし、柔軟に相手や状況に合わせることができるタイプだと思います。
~中略~
ただ、ボクシングで譲れないものを挙げるとしたら、「基礎」ですね。ボクシングをやっていく中で、「今日はダメだった」とか、うまくいかないなと思うことがあったら、基礎や初心に立ち返ります。その点は一番大切にしています。
「後悔しない人生を生きる方法」第3章 最大限のパフォーマンスを発揮する方法 より

井上選手が常に口にする言葉、それは「基礎」です。ボクシングを始めた時(6歳)から一貫して何よりも大切にしていることです。

ちなみに、私が観た中で一番印象的だったのが「ステップ(足の動き)」です。一見簡単そうに見えるのですが、実際にやると全くの別物。きつい。できない。かなり地味。

どれだけ強くなっても基礎と初心を大切にし、20年以上続ける井上選手。基礎の練習を反復追求し続ける中で『再現性』が高まっているのだと思います。

井上選手は、ジャブ、ワンツー、スウエー、バックステップ、ブロックなど「全ての基礎力が桁違い」と、あらゆるプロボクサーや評論家は言います。何かに突出した選手ではなく、超高次元でまとまっているのが井上選手です。

他の選手ができないことをやってのけるため、よく「天才」と言われます。

それに対してトレーナーで実の父である真吾氏はこう言っています。

ナオのことを天才って言われたりするけど、内心、冗談じゃねえよって。できないこともできるようにするため、血と涙がにじむような練習を小1から続けてきた。そんなに簡単に片付けられたくない。努力は天才に勝るんです。 「努力は天才に勝る」より

常に間近で見てきた真吾氏だからこそ言える本音だと思います。

ちなみにイチロー氏もよく「天才」と言われてきましたが、その度に否定しこう言っています。

努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う。人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです。

井上選手もイチロー氏と同じだと思います。

結果だけを見て「天才」と言われると、それまでの血のにじむような「努力」が無かったかのように思われるのは納得いかないし、軽く見られるのを嫌うのだと思います。

小さいことを積み重ねる事が、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています

先述のイチロー氏の言葉を体現し、実際にとんでもないところに行っている、それが井上選手だと思います。


準備と自信

「確かに秒殺してきました。でも、試合が終わると、その自信はゼロにリセットされるんです。試合が決まって、もう一回、練習と準備で自信を作る。それができたら、やってきたことが出せるという楽しみの気持ちが出てくる。楽しみたいと心底言える気持ちに試合前にできるかどうか」引用元→ こちら

井上選手の凄いところは「常に謙虚」であることです。

周りから天才と言われおだてられても、ボクシングに真摯に向き合い徹底した準備と練習を行う。それでしか自信を作れないとわかっているからです。

逆を言うと、「こうすれば自信がつく」ということを理解しているとも言えます。

試合から逆算し練習内容を決めて体と心(自信)を作っていく。その過程を理解しているからこそ、試合毎に『再現』することができる。強い自分を作る『再現性』が高いことが彼の強みだと思います。

また、試合前は相手選手のことを過大評価してイメージトレーニングをします。そうすることで試合当日はそれ以上の強さを感じることがなく、余裕が生まれるようです。

相手を過大評価してむちゃくちゃ強いイメージで行くんです。そうすると、実際リングで向き合った時に「この程度か」って気が楽になる。

これは私が昔コンサル会社にいた時に教わった、「悲観的に準備して、楽観的に行動する」に似ていると思いました。

「準備は徹底して行うけど、本番は気楽に前向きに」ということです。私の性格に合っていて、今でも好きな言葉です。


番外編

「人は皆、平等」だと言いますが、僕は決してそうではないと思っています。人それぞれ、生まれ育った環境も家庭の事情も異なりますからね。そういう意味で人は平等ではないし、自分が置かれた環境の中で何ができるのか?何が好きで何がしたいのか?自分ひとりで考え、探し続けた人だけが見つけられるものではないでしょうか。
「後悔しない人生を生きる方法」第3章 最大限のパフォーマンスを発揮する方法 より

私も全く同意見、その通りだと思います。世の中は不平等だと思った方が正しいと思います。も
「お金があれば」、「時間があれば」、「経験があれば」と言う人は、それらが「ある」状態になることは決してありません。

「ない」中でできることを考えて行動できる人が、自分が求める「成功」を手に入れることができるのだと思います(「成功」は人それぞれ基準が違う)。

井上選手は35歳で現役を引退すると明言しています。本人は引退後の世界をイメージしていると思いますが、どんな挑戦をするのか、どんな姿を見せてくれるのか、今から楽しみです。


大井 直幸

現在の日本NO1のプロポケットビリヤードプレイヤー。

強烈なブレイク、圧倒的なシュート力、緻密なポジショニング力、そして日本人離れした鋼のメンタル。私が日本人選手の中で最も好きな選手で、実績も圧倒的です。

✅プロデビューの年に日本ランキング1位獲得
✅日本ランキング1位を6回獲得
✅世界ランキング一桁内
✅国際大会での優勝・入賞多数

その理由はこれだけの実績があるにも関わらず、残念ながら彼の名前はコアなビリヤードファン以外には認知されていません。

その理由はシンプル。野球やボクシングとは異なりビリヤードはマイナースポーツだからです。そのためどれだけ実績を積んでもメディアが取り上げることはありません。

そもそもビリヤードがスポーツということに違和感があるかもしれませんが、アジアオリンピックの正式種目であり、オリンピックへの正式種目承認※に向けて活動も行われている、れっきとしたスポーツ競技です。

※東京オリンピックでは残念ながら承認されず、2024年のパリオリンピックへの承認を目指し活動が行われていると言われていましたが、難しそうです。。。


言語化と再現性

大井プロはそのユニークなキャラクターと独特のプレースタイルから一見適当に見える(最初そう思っていました)のですが、自身のプレーはもちろん、他のプロプレイヤーのプレーをしっかりと言語化しています。

大井プロはYouTubeに試合動画をアップし自身で解説しているのですが、とてもわかりやすいです。

言語化できるということは自分の中で論理的に理解し、高い確率で『再現』できている証拠だと思います。

もちろん、他にも解説がうまく言語化できているプロはいますが、高い確率での『再現性』という点では大井プロが圧倒的だと思います。年齢も40歳とベテランの域ですが、まだまだ進化は続きそうです。

私とビリヤードの出会いや想いについて綴った記事はこちら→ 大学生編 ~その2~


努力と成功

努力した者が全て報われるとは限らん。しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!
by はじめの一歩 鴨川源二のセリフ

ボクシング漫画「はじめの一歩」の主人公・幕ノ内一歩が所属する、鴨川ボクシングジムの会長・鴨川源二の言葉で、私の好きな言葉の一つです。

20代の頃に読んだのですが、全くその通りと共感した記憶があります。そしてその時からこう思うようになりました。

「努力は報われる」のではなく、「正しい努力は報われる」

のだと。

正しい努力

実際に現実は残酷で、努力をしても報われない人はたくさんいます。

練習しても上達しない。勉強しても成績が上がらない。やればやっただけ上がるとは限らない。それが現実だと思います。

努力の量が足りない、努力の質が良くない、努力の方向性が間違っているなど、努力のどこかに間違いがあるのだと思います。

成果を上げるためには「上げるための努力」があります。「目標と現状のギャップを埋めるための正しい努力」を行うことで目標に近づくことができます。

もちろん、間違った努力であっても、「いつか」、「何か」で活きる可能性もあるので全てが無駄ということはありません。

実際に私自身、人生を振り返ると無駄と思ったことが繋がっていて「やって良かった」と思うことは多くあります。

ただこれは副産物であり後付けです。「目標を達成する努力」とは別物です。大切なことは「正しい努力」を知り実践することだと思います。

自分は自分

イチロー氏、大谷選手、井上選手、大井プロなど、その世界で力を発揮している人は自分の頭で考えながら「自分に合った努力(=正しい努力)」を圧倒的に積み重ねているのだと思います。

世の中は理不尽で、圧倒的な才能でのし上がっていく人、わずかな努力で圧倒的な成果を上げる人もいます。正直、そんな人を見ると羨ましいです。

でも人は人、自分は自分です。羨ましがってもその人にはなれない。なりたかったら足りないものを埋める努力をするしかない。

人と比べ過ぎると自分を見失ってしまいます。

「自分は自分!」と自信が無くても自信が出るまで努力をするのがカッコいいと思います。

努力した者が全て報われるとは限らん。しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!

鴨川源二のこの言葉は、「努力の大切さ」と「努力の残酷さ」という現実をしっかりと見つめさせてくれる良い言葉だと改めて思います。


まとめ

今回は私の趣味の野球、ボクシング、ビリヤードの話になり、書きたいことを中心に書かせて頂きました。趣旨からちょっと外れた部分もありますが、お伝えしたかったことは、

『再現性を高める意識を持つ』

ということです。

これを意識することで、「まぐれ」、「たまたま」ではなく、根拠を持って「成果を出し続ける」ことができます。

ぜひ、自分の「成功パターン」を作って安定した成果を出して頂きたいと思います。

とは言っても、

🔶一人ではなかなか進められない
🔶後押しが欲しい
🔶自分の状況に合ったアドバイスが欲しい

そんな方はこちかららご相談ください。
あなたに合ったアドバイスをさせて頂きます→ ご相談

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